エギングを始めて最初につまずくのが、リーダーの先に付ける小さな金具の選び方です。釣具店のスナップコーナーには似たような製品が並び、値段も200円台から400円台まで幅があります。「どれでも同じでは」と適当に手に取った1個が、エギのダートを鈍らせたり、良型が乗った瞬間に伸びたりする——これがエギングで意外と多い取りこぼしの原因です。
結論から書きます。エギスナップはサイズと強度の2点で決まります。ダイワの公式スペックでは、Sが推奨エギ~3.0号で強度約19kg、Mが~3.5号で約23kg、Lが~4.0号で約34kg。つまり3.5号を主軸にする人はM、秋の小型エギならS、大型エギならLという線引きが、メーカー側からすでに提示されています。あとは形状とロック構造を釣り方に合わせるだけです。
この記事では、エギスナップが直結と何が違うのかという原理の部分から、号数とサイズの対応、主要5モデルの公式スペック比較、パロマーノットでの結び方、そして交換のタイミングまでを、メーカー公式の数値だけを根拠に整理します。スナップは1個数十円の消耗品ですが、エギの動きを決める最後の数センチでもあります。
・エギスナップのサイズは推奨エギ号数で選ぶ(S=~3.0号/M=~3.5号/L=~4.0号)
・主要5モデルの強度・価格をメーカー公式スペックで横並び比較
・直結と比べて何が変わるのか、そして直結が向く場面
・パロマーノットの手順と、ライン素材で変わる結束強度の実際
エギスナップとは何をしている道具なのか

エギスナップは、リーダーとエギをつなぐための小さな金属パーツです。「ただの接続金具」と思われがちですが、エギングにおいては接続以上の役割を持っています。ここを理解しておくと、後のサイズ選びで迷わなくなります。
役割は「接続」ではなく「遊びを作ること」
エギスナップの本質的な仕事は、エギのアイに可動域を与えることです。エギング情報サイトの解説では、スナップを介することでアイの可動域に遊びが生まれ、この適度な余裕が左右への鋭いダートアクションや、違和感のないフォール姿勢を可能にすると説明されています(出典:TSURI HACK)。
逆に直結では結び目がアイに固定されるため、エギの動きが硬くなります。ロッドをシャクったときの力がエギの向きを変える回転運動に変換されにくく、本来のダート幅が出にくいという理屈です。エギは水中で左右にスライドしながらイカの前を横切ることで抱かせるルアーなので、この可動域の有無は釣果に直結します。判断のコツとしては、シャクってもエギが素直に跳ねずロッドに重さだけが返ってくる場合、スナップのサイズ違いか結び方の固定を疑うことです。
直結との違いは、ダート幅とフォール姿勢に出る
直結が悪いわけではありません。直結にはノットの分だけ接続部が軽くなり、ラインの結び目が水を切るためショートバイトを弾きにくいという利点があります。ティップランのように微細なアタリを取る釣りで直結派がいるのはこのためです。
ただし直結の代償は交換の手間です。カラーや号数を替えるたびにリーダーを切って結び直す必要があり、1回の交換で数センチ〜十数センチのリーダーが短くなります。夕マヅメの短い時合いに3回カラーを替えれば、それだけでリーダーを組み直す羽目になる——これが初心者がやりがちな失敗の典型です。スナップなら開いて外して掛け替えるだけで、10秒もかかりません。
ダート=ロッドを煽ったときにエギが左右へスライドする動き。エギングで抱かせる主要な誘い。フォール=シャクった後にエギが沈む局面で、イカが抱くのはほとんどこのタイミング。エギスナップはこの2つの局面に影響する接続部です。
「なくても釣れる」は本当か
実は、スナップの有無で釣果が何倍も変わるわけではありません。直結でも釣れますし、上級者にはあえて直結を選ぶ人もいます。それでもエギスナップが標準装備のように扱われる理由は、釣りの回転数を上げられるからです。
エギングは、同じ場所で同じエギを投げ続けるより、カラーと号数と沈下速度を替えながら反応を探す釣りです。オレンジ系で反応がなければピンク系、表層で出なければ3.5号でボトムまで、といったローテーションを何度も回すことになります。この試行回数を確保する道具がスナップだと考えると、位置づけがはっきりします。注意点は、スナップを使うなら「その1個が強度と動きの両方の条件を満たしているか」を確認することです。安価なだけの汎用スナップは、エギ専用品より線材が太く重いことがあります。

サイズはS=3.0号、M=3.5号、L=4.0号で覚える
エギスナップのサイズ選びは、感覚ではなくメーカーの推奨号数に従うのが最短です。ダイワは自社製品のサイズごとに推奨エギ号数を明示しており、これがそのまま業界の目安として使えます。
メーカーが号数で線引きしている理由
ダイワ「EGスナップ強軸」の公式スペックは、Sが推奨エギ~3.0号で強度約19kg、Mが~3.5号で約23kg、Lが~4.0号で約34kgです(出典:ダイワ公式製品ページ)。号数が上がるほど強度も上がる設計になっているのは、エギが重くなればシャクリの衝撃も大きくなるからです。
3.5号のエギをフルキャストして着水させ、鋭くシャクる動作を1日で数百回繰り返すと、接続部には瞬間的に大きな負荷が繰り返し掛かります。強度不足のスナップはここで少しずつ開き、ある1投で音もなくエギだけが飛んでいきます。逆に必要以上に大きいサイズを使えば、後述するとおりエギの動きが鈍ります。判断のコツは、自分がその日メインで使うエギの号数を決めてから、対応するサイズを1種類だけ持つことです。
大きすぎるスナップは、フォール姿勢から壊れる
初心者が最も陥りやすい失敗が、「強そうだから」と大きいサイズを選ぶことです。釣り情報サイトの解説では、スナップは必要な強度を確保できる範囲で小さく軽いモデルを選ぶべきで、大型のスナップほど丈夫に見えるものの、重さや水の抵抗が増えるとエギのダート幅やフォール姿勢に影響する場合があると指摘されています(出典:エギングスナップ解説)。
エギはボディとカンナ、そして下部のシンカーの重量バランスで水平フォールするよう設計されています。頭側の接続部に余計な重さが加わると、頭下がりの角度が強くなり、イカが抱きにくい姿勢になります。原因が接続部にあると気づきにくいので、「エギは替えているのに乗りが悪い」という日は、スナップのサイズを1つ落として試す価値があります。
「大は小を兼ねる」でLサイズを常用すると、秋の2.5〜3号エギではフォールが頭下がりに傾き、抱きが浅くなります。強度は必要分だけ確保し、そのうえで最も小さく軽いサイズを選ぶのが原則です。
小さすぎる場合に起きること
逆にサイズが小さすぎる場合の弊害も明確です。スナップとエギのアイの噛み合わせが窮屈になり、可動域が確保できずにダートが硬くなります。さらに開閉部が小さいぶん、エギのアイを通すのに手間取ります。
とくに問題になるのが冬場です。指がかじかんだ状態で小さすぎるスナップを開閉しようとすると、開ききる前に力が抜けて半開きのまま気づかず投げてしまう事故が起きます。半開きのスナップは、フルキャストの遠心力とシャクリの衝撃であっさり外れます。現場での見極め方は、エギを付けた後に必ず一度指で引っ張り、ロック部が完全に閉じているか手応えで確認することです。この一手間で、キャスト切れのほとんどは防げます。
秋イカと春イカでサイズを入れ替える
シーズンによって主軸のエギが変わるので、スナップも入れ替えが必要です。秋の新子シーズンは、例年9〜10月はコロッケサイズの子イカが多いため2.5〜3号が中心になり、基本は15g前後の3号、警戒心が強い状況では10g前後の2.5号、11月に入ると3.5号という組み立てが一般的です。
一方、例年3月からの親イカシーズンは、アオリイカが2kgを超えることもあり、3.5号以上がメインになります。つまり秋はS〜M、春はM〜Lという住み分けです。年による水温の推移で前後するため、時期は幅で捉えてください。注意点として、春の大型狙いでは強度に余裕を持たせる意味もあります。イカ自体の重さより、根に張り付いたイカを剥がすときや、磯場でのやり取りで瞬間的な負荷が掛かる場面のほうが接続部には厳しいためです。

強度は何kg必要か——主要5モデルの公式値を並べる

スナップの強度表記はメーカーによってkg表記だったりlb表記だったりして比べにくいので、公式サイトの数値だけを拾って一覧にしました。ここが本記事の中心です。
公式スペックで見る強度・価格の一覧表
各メーカーの公式製品ページに掲載されている値のみを転記しています(海釣りの教科書調べ/2026年9月時点)。強度の記載がない製品は「公式記載なし」としました。
| 項目 | ダイワ EGスナップ強軸 | ダイワ EGスナップ | OWNER P-22 耐力エギスナップ | がまかつ 音速エギスナップ |
|---|---|---|---|---|
| サイズ展開 | S・M・L | S・M | S・M・L | S・M |
| 強度(公式値) | S 約19kg/M 約23kg/L 約34kg | 耐引張り最大加重 約15kg | S 22kg/M 22kg/L 26kg | S 40lb・18.1kg/M 60lb・27.2kg |
| 推奨エギ号数 | S ~3.0号/M ~3.5号/L ~4.0号 | 公式記載なし | 公式記載なし | 公式記載なし |
| 形状 | 強軸ステンレス・細線径 | ボトムスリム形状 | ナローウイング形状 | ラウンド型 |
| 入数 | 通常10個/徳用30個 | 通常10個/徳用35個 | 公式記載なし | S 6個/M 5個 |
| 価格(公式) | 440円(税抜)/徳用880円(税抜) | オープン価格 | 420円(希望本体価格) | 300円(税別) |
※エバーグリーン E.G.エギスナップは公式サイズ #1・#2、公式価格表記 250円(税別)。強度の数値は公式に記載がありません。
切れるのはスナップ本体ではなく、たいてい結束部
表を見て気づくのは、どの製品も15kgを下回らないという点です。アオリイカは春の親イカで2kgを超えることもありますが、それでも接続金具の強度15kgに対しては大きな余裕があります。ではなぜメーカーは20kg超の製品を作るのか。答えは、掛かるのがイカの体重ではなく瞬間的な衝撃だからです。
フルキャストの初速、ボトムでの根掛かりを外す引っ張り、シャクリ上げの加速——これらは魚体重とは無関係に大きな力を接続部に与えます。ただし現実には、システム全体で最初に破断するのはスナップ本体ではなく、ラインの結束部やリーダー本体であることがほとんどです。だから強度表記は「これ以上は考えなくていい」という上限の目安として読み、実際の破断対策はノットの精度に振り分けるのが合理的です。
強度より重量とサイズを優先していい理由
ここまでの数値を踏まえると、強度の比較で悩む時間はあまり生産的ではないとわかります。19kgと26kgの差は数字としては大きいものの、エギングで実際に破断が起きる領域よりずっと上にあるからです。
優先すべきは、必要な強度を満たす範囲で最も小さく軽いモデルを選ぶこと。ダイワのEGスナップ強軸が「細い線径でも十分な耐久性を保持」とうたい、OWNERのP-22が「軽く、金属疲労を起こしにくい特殊線材」と説明しているのも、この軽量化の文脈です。金属疲労という言葉が出てくるのは、スナップが1回の破断ではなく開閉と衝撃の繰り返しで劣化するパーツだからです。現場での判断としては、強度スペックの数値差より「開閉を繰り返した後も形が保たれているか」を重視してください。
形状とロック構造で使い勝手は変わる
サイズと強度が決まったら、次は形状です。ここは好みの領域も大きいのですが、寒い時期の使い勝手やライントラブルの出方に確実な差が出ます。
クロスロック式は外れにくさを最優先する人向け
クロスロック式は、線材の先端がもう一方の線に交差して掛かる構造のスナップです。エギング解説サイトによれば、ロックが外れたり伸びたりするリスクを少なくできる一方、少々開け閉めしにくい特徴があるとされます。取り付けやすく外れにくいのが魅力で、寒い朝や手がかじかんでいる時でも確実にエギを装着できる安心感がある、とも説明されています(出典:エギングスナップ解説)。
向いているのは、1日に何度もエギを替えるより、決めたエギをじっくり通したい釣り方の人です。また、磯場やゴロタ場のように高切れ・根掛かりのリスクが高い場所では、外れにくさの価値が上がります。注意点は開閉の硬さで、爪を立てて開ける癖がつくと爪を痛めます。プライヤーの先端を使って開ける習慣をつけると楽になります。
実は、ローリングスイベル付きはエギ向きとは限らない
意外と知られていないのが、スイベル付きスナップの評価です。ルアー全般では「糸ヨレを防ぐ」として好まれますが、エギングでは事情が変わります。スナップにスイベルが付いていると糸ヨレを防ぐメリットがある一方、ルアーアクション時に力を逃がしてしまい、エギの動きを妨げるデメリットがあると指摘されています。
エギのダートは、ラインを通じて伝わった瞬間的な力がエギの姿勢を強制的に変えることで生まれます。この力の一部が回転で吸収されると、キレのある横移動になりにくい。だからエギング専用スナップの多くはスイベルを持たない単純な形状です。逆に、スナップを開閉せずエギの回転だけで交換できるダブルスイベル機能のように、交換の簡単さとライントラブル防止を両立させる設計もあります。糸ヨレに悩んでいるなら選択肢ですが、まずはシャクリ方とラインテンションの見直しが先です。
ラウンド型とヒシ形——動きの伝わり方の思想差
がまかつの音速エギスナップはラウンド型で、「動き」で定評のある音速ラウンドスナップをエギング専用にカラーチューンアップしたもの、と公式に説明されています(出典:がまかつ公式)。丸い形状はアイの中でスナップが自由に動きやすく、可動域を確保する方向の設計です。
対してエバーグリーンのE.G.エギスナップは、独自のヒシ形シェイプがロッドアクションをダイレクトに伝える「直結フィーリング」を狙い、開閉部が広く交換がスムーズだと説明されています(出典:エバーグリーン公式)。可動域を活かす思想と、直結に近い一体感を狙う思想。どちらが正解ということはなく、シャクリの強さや使うエギとの相性で決まります。判断のコツは、片方を1シーズン使い切ってから乗り換えて比べること。同じ日に取り替えても、潮とイカの機嫌の差に埋もれて判別できません。
開閉部の広さは冬の夜に効いてくる
スペック表に載りにくいのに現場差が大きいのが、開閉部の広さです。エギのアイは金属リングやコードで作られており、太さも形も製品ごとに違います。開閉部が狭いスナップだと、アイの太いエギを通すのに角度を探る必要が出てきます。
これが効くのが冬場のナイトエギングです。ヘッドライトの光の中、かじかんだ指で小さな金具を扱う場面では、開閉部が広い製品ほどストレスがありません。エバーグリーンが開閉部の広さを訴求しているのは、この実用面を狙ったものです。注意点として、開閉部が広い=抜けやすいではありません。ロック形状で保持しているためで、閉じたときに線材が定位置に収まっているかを触って確認する習慣は、どの形状でも共通です。
主要5モデルを公式スペックで読み比べる

ここからは製品ごとの特徴を、メーカーが公式に説明している範囲で整理します。価格は各社の公式表記に基づきます。
ダイワ EGスナップ強軸——サイズと号数の対応が明示されている強み
この記事で号数対応の基準として使ってきた製品です。強軸ステンレスを使い、S・M・Lの3サイズ展開。公式には軽量と高強度を両立させた設計で、エギング・ティップランの両方で使用でき、細い線径でも十分な耐久性を保ちながらエギ本来の動きを阻害しにくいとされています。
価格は各サイズ10個入りで440円(税抜)、徳用の30個入りが880円(税抜)です。徳用は1個あたりの単価が下がるので、根掛かりでロストが多い釣り場を主戦場にするなら徳用が現実的な選択になります。何より、推奨エギ号数がサイズごとに公式表記されている製品は多くありません。「自分の使う号数から選ぶ」という判断ができるのは、初めての1個としての安心材料です。
| 分類・方式 | エギング用スナップ/強軸ステンレス・細線径 |
| サイズと強度(公式) | S ~3.0号・約19kg/M ~3.5号・約23kg/L ~4.0号・約34kg |
| 入数・価格 | 10個入り 440円(税抜)/徳用30個入り 880円(税抜) |
| 向いている用途 | 秋の3号から春の4.0号まで、号数から機械的にサイズを決めたい人。ティップランにも対応 |
使うエギの号数からサイズを迷わず決めたいなら、推奨号数が公式表記されたこの1袋▼
ダイワ EGスナップ——ボトムスリム形状の定番
強軸の兄弟にあたる標準モデルです。ステンレス304製で錆びにくく、耐引張り最大加重は約15kg。ボトムスリム形状によりエギのアイにアクションをリアルに伝える設計で、フック部を大きくして内向きに曲げることで、シャクリやダート時の衝撃による外れを防ぐと公式に説明されています(出典:ダイワ公式製品ページ)。
サイズはS・Mの2展開で、価格はオープン価格です。入数は通常10個、徳用35個のほか、マットブラックは8個・徳用30個という構成。カラーにシルバーとマットブラックがあるのは、光る金属片がイカに与える影響を気にする人への配慮です。デイゲームで水がクリアな状況ではマットブラックを選ぶ、という使い分けができます。強度が控えめに見えますが、3.5号までのショアエギングで15kgが不足する場面はほぼありません。
OWNER P-22 耐力エギスナップ——ナローウイング形状で全サイズ22kg以上
品番72822、S・M・Lの3サイズ展開で、強度はSとMが22kg、Lが26kg。希望本体価格は各サイズ420円です。公式では、ナローウイング形状で高い操作性を追求し、軽く金属疲労を起こしにくい特殊線材を採用、耐力システム搭載で軽量と高強度を実現したと説明されています(出典:OWNER公式)。
注目したいのは、Sサイズでも22kgを確保している点です。前述のとおりエギスナップは「必要強度を満たす範囲で小さく軽く」が原則なので、小さいサイズでも強度が落ちない設計は理にかなっています。秋の小型エギ主体で組みたいけれど、たまに良型が混じる釣り場を回る人には向く構成です。金属疲労への言及があることからも、繰り返しの開閉を前提にした設計思想が読み取れます。
小さいサイズでも22kgを確保したい人に、ナローウイング形状の耐力エギスナップ▼
がまかつ 音速エギスナップとエバーグリーン E.G.エギスナップ
がまかつの音速エギスナップは品番68-467、Sが40lb・18.1kgで入数6個、Mが60lb・27.2kgで入数5個、価格は300円(税別)。カラーはブラック(NSB)です。入数が少なめなのは、1個あたりの作りに振った構成といえます。lb表記とkg表記が併記されているので、他社のkg表記と直接比較できるのは親切な点です。
エバーグリーンのE.G.エギスナップは、サイズ#1・#2の2展開で、公式価格表記は250円(税別)。ひし形(卵型)のコンパクトなシェイプが特徴で、開閉部が広く交換がスムーズという実用面を訴えています。ただし公式サイトに強度の数値表記はありません。強度を数字で確認して選びたい人はダイワ・OWNER・がまかつのいずれかを、操作フィーリングと交換のしやすさで選びたい人はエバーグリーンを、という整理になります。数値がないことは弱いという意味ではなく、公式に記載がないので当サイトでは断定しない、というだけです。
結び方はパロマーノットで十分な理由
スナップを選んだら、次はリーダーとの結束です。結論としては、パロマーノットを1つ覚えれば足ります。理由は強度と再現性の両方にあります。
パロマーノットの手順は「二つ折りにして輪をくぐらせる」だけ
パロマーノットは、最初にダブルラインを組む——つまり1本のラインを2つ折りにして2本に束ね、その2本を1本とみなして結び上げるノットです。手順としては、ダブルラインの状態でスナップにくぐらせ、スナップに絡めずにダブルラインをひと結びし、ヘアピンカーブになった先端部分の輪の中にスナップ本体を通します。
締め込みで失敗しやすいのは、輪をくぐらせた後に本線だけを引くケースです。結び目が片寄って締まり、そこが弱点になります。本線と端糸を交互に少しずつ引いて、結び目がスナップのアイに整った状態で乗るのを確認してから最後に締めてください。
ライン素材で結束強度は大きく変わる
パロマーノットはラインの100%近くの強度が出せる結び方として古くから愛されてきた高強度ノットとされます(出典:FISHING JAPAN)。ただしこの100%近くという値はナイロンでの話で、素材によって結果は変わります。フロロカーボンでは61〜90%、PEを直接結んだ場合は56%程度まで落ちます。
ここから導ける実務的な結論は明確です。エギングでPEラインをスナップに直結するのは避けるべきで、フロロカーボンのリーダーを介して結ぶ。PE直結で56%まで落ちるなら、太いPEを使っていても実効強度は半分近くになるからです。リーダーを組む理由は根ズレ対策だけでなく、結束強度の面でも合理性があります。

初心者がやりがちな2つ目の失敗——リーダーの捨て分を計算していない
パロマーノットのデメリットは、1回の結束にある程度の長さを必要とすることです。二つ折りにしたラインで結ぶ構造上、通常のノットより多くのラインを消費します。高価なラインの場合、数センチから十数センチを毎回捨てることになります。
これが効いてくるのが、釣行終盤です。カラーローテを繰り返して結び直しを続けた結果、リーダーが短くなりすぎて根ズレ対策として機能しなくなる——これが2つ目の典型的な失敗です。対策は2つあり、1つはスナップを付けたら結び直さずエギ交換で回すこと(そもそもスナップの目的はこれです)。もう1つは、リーダーの残りが短くなった時点で惜しまず組み直すことです。判断の目安として、リーダーがロッドのガイド内に完全に収まる長さまで短くなったら、キャスト時のノットの通過抵抗が変わるので組み直しどきです。
交換のタイミングと現場での点検習慣
エギスナップは消耗品です。いつ替えるかを決めておかないと、良型が乗った瞬間に判断を後悔することになります。
一度大きく開いたスナップは戻さない
スナップは開閉を繰り返すことで線材に負荷が蓄積します。メーカーが金属疲労という言葉を使って線材の性能を訴求しているのは、この蓄積が製品寿命を決めるからです。とくに、根掛かりを外そうとして強く引いた後や、想定外の大物に走られた後は、線材が塑性変形——つまり元の形に戻らない状態になっている可能性があります。
見極め方は簡単です。エギを外した状態でスナップの合わせ目を見て、閉じたときに線材同士がぴったり重ならず隙間ができていたら交換します。「まだ使えそう」と判断して続投した1個が抜ける確率は、新品より確実に高い。10個入りで440円(税抜)の消耗品と、乗せた1杯を天秤にかける必要はありません。
根掛かり回収の後とサイズアップの後は必ず見る
点検すべきタイミングは2つに絞れます。1つは根掛かりを外した直後。ラインを手に巻いて引っ張る回収方法では、エギの号数とは無関係に大きな力が接続部に掛かります。もう1つは、エギの号数を上げたときです。3号から3.5号、3.5号から4.0号へサイズアップする場面では、スナップのサイズも対応範囲内かを確認します。
この2つを習慣にすると、原因不明のバラシがかなり減ります。エギングでは「乗ったのに途中で軽くなった」という現象の原因がカンナのフッキング不足なのか接続部なのか判別しにくいのですが、回収したラインの先端を毎回見る癖をつけると切り分けができます。ラインの先が縮れていればノット、スナップだけが残っていればエギ側、何もなければスナップの開きかラインブレイクです。
ゴミと安全——小さなパーツほど持ち帰る
スナップのパッケージや使い終わった変形品は、必ず持ち帰ってください。金属パーツやビニールの小片は堤防や磯に残ると回収が難しく、釣り場が閉鎖される直接の理由になります。エギングは夜間に行うことも多く、暗い中で落とした小物は翌朝まで気づかれません。
安全面も同様です。夜のエギングやテトラ帯、磯場ではライフジャケットを必ず着用し、単独釣行は避けるのが基本になります。釣り場によって立入禁止区域や夜間の駐車ルールが定められている場所も多く、現地の掲示が最優先です。細かいパーツの管理と釣り場のルール遵守は、地味ですが釣り場を残すための実務です。
まとめ:エギスナップは号数から逆算して1サイズ選べばいい
エギスナップは、エギングの道具の中で最も安く、最も交換が簡単で、それでいてエギの動きを最後に決めるパーツです。号数対応が公式に示されているダイワ EGスナップ強軸を基準に、秋の小型エギ中心ならS、3.5号を主軸にするならM、春の大型狙いならLと決めてしまえば、選択に迷う時間はなくなります。最初の一歩としては、自分が今いちばん多く使っているエギの号数を1つ挙げて、それに対応するサイズを10個入りで1袋買うところから始めてください。次の釣行で、シャクったときのエギの動きとフォールの姿勢が変わるかを確かめるのが、いちばん確実な検証になります。
※価格・仕様は2026年9月時点でメーカー公式サイトに掲載されている内容です。改定や仕様変更の可能性があるため、購入前に各メーカー公式でご確認ください。

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